株式会社グルーヴノーツ(本社:福岡県福岡市)は、同社のMAGELLAN BLOCKSの機械学習機能を使い、電源開発株式会社(本社:東京都中央区)が運用している石炭ガス化発電に用いられる機械機器の異常検知を、優れた性能で実現することに成功したことを発表します。
石炭ガス化発電は、石炭をそのまま燃やすのではなく、可燃性ガスに変換してガスタービン発電を行い、さらにその排熱を利用して蒸気タービン発電を行うことで、より高効率で発電することができる、次世代型火力発電として期待を集めている発電システムです。高効率でCO2排出量の少ない発電方法ではあるのですが、運用には高い技術が必要であり、経験豊富な運転技術者が欠かせません。
運転技術者を支援するシステムを開発するために、MAGELLAN BLOCKSに過去の状態を学習させ、コンピュータが人間に代わって異常が起きていないかを監視する仕組みを作るための検証を行いました。
実際に機器単体の過去データを対象に学習を行った結果、運転データ中の通常データと異常データを90%以上の精度で仕分けることに成功しました。併せて未知の過去データを対象に解析を行った結果、機器異常停止前のタイミングで機器の異常状態を異常データとして検出することに成功しました。
こうした仕組みを応用していくことにより、安全で効率の良い社会の実現にむけて貢献していきます。