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2021.09.30 -  プレスリリース

グルーヴノーツ、日本惣菜協会・惣菜製造企業5社と連携して AIと量子コンピュータを活用した実証事業を開始

経産省「ロボットフレンドリーな環境構築支援事業」に2年連続参画

業界共通の予測・最適化モデル構築を目指して

株式会社グルーヴノーツ

量子コンピュータ関連ビジネスを手掛ける株式会社グルーヴノーツ(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長:最首英裕、以下:グルーヴノーツ)は、AIや量子コンピュータを活用して工場の生産活動を最適化する取り組みにおいて、経済産業省が推進する令和3年度「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」(以下:本事業)1に参画したことをお知らせします。昨年度から2年連続の参画となります。

本年度は、一般社団法人日本惣菜協会(本社:東京都千代田区、会長:平井浩一郎、以下:日本惣菜協会)と、日本惣菜協会の会員である株式会社グルメデリカ(本社:埼玉県所沢市、代表取締役社長:関口繁幸)、株式会社デリカスイト(本社:岐阜県大垣市、代表取締役社長:堀富則)、株式会社ニッセーデリカ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川手康正)、株式会社ヒライ(本社:熊本県熊本市、代表取締役社長:平井浩一郎)およびマックスバリュ東海株式会社(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:神尾啓治)の惣菜製造企業5社とともに、グルーヴノーツのAIと量子コンピュータを活用できるプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」を用いて、AIによる注文量の予測/量子コンピュータによるシフト計画の最適化に関して、業界共通のモデル構築に取り組みます。各社が日々の需要や​​個人の要望や力量に応じて適切な工程に必要な人員配置を行い、生産性向上を図ることで、業界全体の課題解決に貢献してまいります。

ユーザー企業5社と協働し、食品業界の生産性向上に向けて、AIと量子コンピュータ活用を推進

お弁当・お惣菜など中食(なかしょく)の製造工場では、販売店からの注文に応じて多品種の製品が製造されています。しかし、製品の納入までの期間が短いことや、日々の製造量はその前日夜に確定することから、事前の仕込み量と製造量が合わず廃棄ロスが発生する、製造量に応じたシフトのアサインができずに余剰人員が発生するなどの課題を抱えています。また、盛り付けの作業は機械化が難しく、多くの人手に頼っています。

こうした業界に共通する課題の解決に向けて、本事業の趣旨に賛同する惣菜製造企業5社の工場を対象に業務要件の整理・共通化を行い、「MAGELLAN BLOCKS」を活用して業界で標準的に導入できるAIや量子コンピュータの活用環境の構築を目指します。

【取り組み内容】

  • 必要な製品を必要な量だけ鮮度高く製造するために、AIを活用して高精度な注文量の予測モデルを開発。また、需要予測に必要なデータの標準化・共通化を推進
  • AIによる予測結果をもとに最小限の人員で無理のない最適なシフト計画を立案するため、量子コンピュータを活用して複雑な現場条件を加味したシフト最適化モデルを開発。生産性・収益力を強化。また、人とロボットの共存を考慮したシフト計画を高速に自動で実現できるようになることで、ロボットを導入しやすいロボフレ環境を推進
▲MAGELLAN BLOCKSによる課題解決

【量子コンピュータの活用について】

勤務シフト計画や生産計画を立案する上で、リソース(人・モノ・金)を無限に配置することはできません。現状の体制を維持しつつ生産性を最大化するためには、最も効果的なリソースの組み合わせを考えていくことが重要になります。

例えば、人手不足が深刻な問題とされる中で働きやすい環境づくりに向けては、労働関連のルールや働きやすさを考慮して仕事の割り当てを行うなど、さまざまな条件を勤務計画に組み入れていく必要があります。こうした必要な条件を満たして最も良い計画を作成しようとするとき、威力を発揮するのが量子コンピュータです。

▲MAGELLAN BLOCKSによる量子コンピュータの活用イメージ

人とロボットが混在する生産ラインの実現に向けて、グルーヴノーツのこれまでの取り組み

令和2年度の本事業において、グルーヴノーツが一つの惣菜製造工場で実証した結果、AIを活用した注文量予測では、約96%と精度の高い予測ができました。さらに、量子コンピュータを活用して新たな条件も組み入れたシフト計画を立案。約130名を対象にしたシフト表の自動作成が約4分で実現しています。

▲予測結果

▼シフト作成時に考慮する条件例

  • 従業員の公休日と希望休を厳守すること
  • 必要な工程に力量保有者を配置すること
  • 需要予測結果に基づき、ライン別に必要最小人数を割り出して配置すること
  • ロボットの導入を想定し、ロボットの稼働条件をシフト計画に追加すること

※注釈

1)経済産業省による令和3年度「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」について

施設管理、小売、食品製造などの人手不足が顕著な分野へロボットを導入していく上で、導入コストの低減につながるロボットを導入しやすくする環境(ロボットフレンドリーな環境)の整備が重要です。このたび、食品分野の研究開発を実施する事業者として日本惣菜協会が採択され、そのパートナーにグルーヴノーツが参画しています。

株式会社グルーヴノーツについて

グルーヴノーツは、「豊かで人間らしい社会の実現に貢献する」ことをビジョンに掲げ、多様な価値観をもとに社会/人の未来の可能性や豊かさを広げるためのテクノロジー活用を支援しています。いま、社会が抱える課題は、個々の企業が抱える課題の集積値として反映されたものでもあります。だからこそ社会課題に向き合い、人間の真の豊かさを支えるテクノロジーと着想の力で複雑な問題構造を紐解き、本質的な課題解決に取り組んでいきます。

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【お問い合わせ先】
株式会社グルーヴノーツ 広報
pr@groovenauts.jp

※本リリースの内容は発表日時点の情報です。